山王院大祭前〜歓喜団

山王院大祭に際しまして、山王院の護法尊天である聖天さま(大聖歓喜天)のお供物であるお団(歓喜団)をお作りしました。

 

口伝によりさまざまな香料などを加え、御餡を加持し、胡麻油で揚げました。

image27-300x225 (1)

お団は、聖天さまのみならず、大黒天、弁財天、毘沙門天など諸天に通じる最高のお供物とされています。

 

 

お月さまの瞑想(月輪観)in 恒例会

5月10日(日)に恒例会を行いました。

 

山王院の恒例会で行っている月輪観(がちりんかん:お月さまの瞑想)とは、私たちに本来そなわっている心の本質の光明を、清浄な月輪として体験する瞑想法です。

 

呼吸を静め、自分の胸の中に月輪をありありとイメージし、月輪がしだいに大きくなり自分を包み込み、月輪一体となって心の本質の光明にとどまり、そして月輪をだんだん小さくして胸の中にもどし、すべての現れは心であることをダイレクトに体験し離れないでいる、という瞑想なのですが、詳しくは恒例会で♪

 

540x360xIMG_3666-540x360.jpg.pagespeed.ic.ChDf6Y0Vld

 

最新の脳科学の研究によると、月輪観などイメージ集中型の瞑想では、自分と他者の区別や身体の境界をつかさどる部位(左の頭頂葉)の働きが低下することで雑念が減り、意志・積極性・喜びと対応する部位(左の前頭前野)が活性化し、集中力が高まります。

 

さらに空間内の位置をつかさどる部位(右の頭頂葉)の働きが活性化し、イメージが広がると同時に、抑うつと関連する部位(右の前頭前野)の働きが弱まることがわかっています。

 

つまり山王院の恒例会で行っている月輪観は、慌ただしい一日に追われている私たち現代人にとって、ストレスの緩和と心の清涼剤としての癒し効果があるということですよね。

みなさんも山王院の月輪観に参加して心と身体を浄化し、ホッとする時間を体験してみませんか。

 

次回の恒例会は6月28日(日)13:30~15:30です。

自由参加で、費用はかかりません。

 

(恒J)月輪観PG

難易度:☆☆☆(初心者向け)

山伏と行く、日光修験・春の峰入り

平成27年6月6日(土)〜7日(日)の一泊二日で日光修験道の春の峰入り修行(花供入峯)が行われます。

 

山王院を出発した後、途中、いまなお霊験あらたかな今市の「追分地蔵尊(おいわけじぞうそん)」で法要の後、「興雲律院(こううんりついん)」に入宿。昼食後に本堂で春峰の無魔成満を祈念する法要を行い、日光山を開かれた勝道上人(しょうどうしょうにん)が建立された「四本龍寺(しほんりゅうじ)」で参拝御法楽ののち「星の宿」に移動します。

 

「星の宿(ほしのしゅく)」は、神橋(しんきょう)から仰ぎ見える「星の宮(明星天子を祀る)」からさらに奥まったところにあり、不動明王と明星天子(本地:虚空蔵菩薩)が祀られています。この「星の宿」は日光修験道の冬峰の最終行場でもありました。ここにも「四本龍寺」と同じく、日光修験特有の鳥居のある採灯護摩壇があり、いにしえより日光修験にのみ伝わっている「顕密護摩(けんみつごま)の秘法」が厳修されます。

 

harumine-title

 

のちに小来川(おころがわ)の鎮守・星の宮(本地:虚空蔵菩薩)を参詣し、鉢岡(はちおか)にある代々修験者がお昼を使ったお宅で、歴代の報恩のための法楽の後、山王院に戻り投宿します。

(日光修験と星あるいは明星天子の関係については「日光の神仏」を参照ください)

 

さて二日目は山王院から「古峰ヶ原(こぶがはら)」に向かいます。「古峯神社(ふるみねじんじゃ・旧前鬼)」の先から沢伝いに山道を45分ほど登り、「深山の宿(じんぜんのしゅく)」に到着です。「深山の宿」は日光修験の最秘所であり、修験道のさまざまな灌頂が行われたと伝えられていますし、現在でも秋の峰入りはここからスタートします。この「深山の宿」で「採灯護摩(さいとうごま)」を厳修します。

 

ph-jinsen

 

この採灯護摩ののち、古峰ヶ原高原を経て45分ほどで「三昧岩(さんまいいわ)」に到着します。ここは日光開山勝道上人が禅定三昧を修したと伝えられている場所であり、日光修験の峰中本尊(ぶちゅうほんぞん)でもある「金剛童子(こんごうどうじ)」がお祀りされています。

(日光修験の峰中本尊・金剛童子についても「日光の神仏」をご覧ください)

 

山を下りて山王院に戻り、本堂で春峰行満の法要ののち、新客(初めての参加者)には「峰中秘文(ぶちゅうひもん)」が授与され、日光修験道・春の峰入り修行(花供入峯)の全行程は行満になります。

 

日光修験道の春峰は一般の方でも無理なく参加できますので、春峰募集要項をご覧になり、ふるってご参加ください。

(難易度:初心者向け:☆☆☆)