平成30年 春修行を行いました 其之三

其之二から続き)

2日目は勝道上人誕生の地に建立された仏生寺の参詣からスタートしました。こにちは勝道上人の御母堂の実家の地と伝えられています。

本堂にお参りし、御住職から御話を伺った後、二手に分かれて境内の裏手の錫杖峯にある新四国霊場八十八箇所と、勝道上人の産湯を取ったとされる仏生池をそれぞれ巡拝しました。

 

仏生寺山門
仏生寺を発つ

 

仏生寺の次には下野国分寺跡の安国寺(あんこくじ)に参詣しました。下野国分寺は奈良時代に全国に三箇所あった戒壇の一つで、勝道上人が得度受戒された御寺です。

 

再建された戒壇
安国寺

 

2日目最後は出流山満願寺(いづるさんまんがんじ)に参詣しました。本堂で勤行した後、勝道上人の御両親が子どもが授ずかるように祈願を行ったとされる霊窟がある奥之院へ巡拝しました。出流山の寺号は日光山輪王寺と同じ満願寺です。(輪王寺は本来、宮様の号で寺号は満願寺です。)本堂には独鈷杵を持った勝道上人の御像がお祀りされています。

 

出流山奥之院
満願寺を発つ

 

二日間の修行を終え山王院へ戻った後、二年間の春修行を終えた参加者に峰中秘文の御授けがありました。

 

 

本年は深山宿から勝道上人の前半生に所縁の地を巡拝しました。来年は勝道上人の後半生に所縁の日光山内を巡拝予定です。

平成30年 春修行を行いました 其之二

其之一から続き)

 

深山宿(じんぜんのしゅく)は、現在、深山巴宿と呼ばれていますが、この場所は深山宿で巴宿は別の場所にあったようです。

深山宿は江戸期の日光修験の峰中灌頂の宿でした。

 

深山宿での勤行

 

深山宿から三昧岩までは抖櫢(とそう)修行です。

 

抖櫢修行

 

三昧岩では日光修験のみに伝わる顕密護摩を修法し、春修行1日目の締めくくりとしました。

 

三昧岩での顕密護摩
三昧岩

この日は勝道上人御生誕の地、真岡(もおか)市に投宿しました。

 

其之三へ続く)

平成30年 春修行を行いました 其之一

6月2日(土)から3日(日)にかけて日光修験道 春修行を行いました。

昨年から2年掛けて日光御開山 勝道上人の遺蹟を一回りする内容として春修行を行っています。

昨年は滝尾山(たきのおさん)、荒澤不動(あらさわふどう)、清滝(きよたき)を巡り、本年は深山宿(じんぜんしゅく)、三昧岩(さんまいいわ)、仏生寺(ぶっしょうじ)、安国寺(あんこくじ)、出流山(いづるさん)を巡りました。

 

山王院本堂で勤行の後、出発

1日目は今市市の追分地蔵尊で勤行の後、日光開山 勝道上人の足跡を訪ねました。

追分地蔵尊は御成街道と例幣使街道の追分(分岐点)に安置されているためこの名で呼ばれていますが、元は日光山内に安置されており、大谷川(だいやがわ)の氾濫で現在の今市市まで流されてきたといいます。

追分地蔵尊では勤行と法頭による錫杖加持の後、追分地蔵の信者の皆様から御接待をいただきました。

 

追分地蔵尊での勤行
法頭による錫杖加持

地蔵尊から最初の拝所である深山宿へバスで移動します。

 

其之二へ続く)