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令和6年度(第39回)秋峰修行(壱)

令和6年9月14日土曜日、秋の峰入り修行のために、一門の行者が続々と山王院に集まりました。

受付の後、心を整え本堂で行われる千巻経修行に臨みます。行者全員で般若心経を繰り返し唱えること約1時間。秋峰修行の無魔成満の他、信徒さんの諸願成就を祈念しました。

続くミーティングでは、各々簡潔に自己紹介を行い、「日光修験道宗意」とともに「入峰の掟」を唱和し、修行援助の所縁に感謝し、同行への和敬を心に刻みました。日も暮れて暗くなってきた頃、すべての電気が消されて行灯に火が入り、薄明かりの中、大宿での十界修行が始まります。

 十界修行の内容は詳らかには書けませんが、峰中での十界修行の前に大宿でその意義を行じるのです。

 十界修行ののち、行者一同は古峰ヶ原の深山の宿から峰入りの行に出立しました。

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小雨と霧の中、深山の宿から山の中へ入っていきます。峰中は例年どおり穏やかであり、我々を受け入れてくださったことが感じられました。

行者岳、大岩岳、ハガタテ平と進んでくると体も慣れてきて、一体感のようなものを感じるようになってきました。途中、難所の一つである地蔵岳で峰中先達より杖加持をいただき、更に進んでいきます。

薬師岳の手前当たりまでくると、睡魔と幻覚が顕れて身体的な疲労もピークになりますが、神仏の加護を得ながらなんとか乗り越え、薬師岳ではご来光を拝み、遠くに富士山を望みながら細尾峠まで下りてきました。

細尾峠でしばしの休息のあと、中禅寺立木観音を目指して進んでいきます。

 
(つづく)