山王院大祭(歓喜天秘密法要ならびに火渡り)のご報告。

晴天に恵まれた平成28年5月15日、日光修験道山王院で大祭が厳かに執り行われました。

 

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山王院の伊矢野法頭は大祭前夜に十一面観音護摩供を修され、お申し込みいただいた合札のお願い事の成就を祈念されました。

 

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大祭当日は聖天堂の扉が開かれ、山王院の守護大神である大聖歓喜天(聖天さま)の献供法要ならびに秘密法要が厳かに営まれました。

 

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大聖歓喜天秘密法要の後、山王院の行者一同は本堂前から採灯護摩道場に向かいました。

 

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結界内を清めるさまざまな山伏作法の後、採灯護摩壇に点火され、皆様方のお願い事の成就を祈念する熱祷が捧げられました。

 

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火生導師による護摩壇の火伏せの後、燃えさかる壇木(薪)の上を裸足で渡る火生三昧(火渡り)が始まります。

 

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修験者が火渡りを行った後、一般参詣の方も火生導師から加持を受けて火渡りを行い、無病息災・心願成就を祈念されていました。

 

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如意宝珠王修儀成満

百十五ヶ日間の「宇賀耶頓得如意宝珠王修儀(修儀)」を無魔成満いたしました。

 

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「修儀」は弁財天浴酒供の前に修行することになっている行で、1月の初巳の日から百八ヶ日間、朝3時に起きて精進潔斎し自坊で行を続けてきました。

 

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百八ヶ日の行に引き続いて、七日間で百八ヶ座の行法をぶっ通しで行う「修儀頓成」を山王院に籠もって修行しました。

 

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「修儀」を伝授していただいた鎌倉・金翅鳥院の羽田守快師は、以下のように書かれています。

弁財天修儀は浴酒供に先だって修行されるもので、内容的には六段の講式を読み念誦を加えるのであるが、これをまず百八ヶ日行い、続いて「修儀頓成」として、さらにまた七日間ぶっとおしで百八ヶ座行うというものである。

(中略)

この行は、とりわけ後半の七日行が非常に苦しく、食べることはおろか、眠ること出来ないので相当の難行である。

(中略)

私はこの行法を四十代になって後者の便法で行ったが、それでも成満したときには歯が二本も抜け落ち、過労による疱疹(ヘルペス)までも出た。これによっても、この行の苦しさを想像していただけることと思うが、その時につくづく思い知らされたのは、こういう苦行は、やはりできるだけ若いうちにやっておくべきものだということである。

羽田守快・著『天部信仰読本』青山社

羽田先生に倣って私も便法で行いましたが、その苦しさは加行の比ではなかっただけに、成満できたときの喜びはこの上ないものでした。

 

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ひとえに師匠と御内儀の助法があったからこそ無魔成満できましたことを、この場をお借りしてあらためて感謝申し上げます。

とくに、毎日の精進料理の数々にはすごく癒されました。

 

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真剣に修行に取り組んでみたい方、真摯に心の本質を求めてみたい方は、 山王院までお問い合わせください。

 

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慧乗

 

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