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令和3年の修正會を厳修しました

日光修験道・眺岳山験成就寺山王院の修正會では、金光明曼陀羅を本尊として、金光明経を壇上に安置し金光明経を読誦し、国家安泰、五穀豊穣などを祈願する法要を行いました。

 

金光明経は護国三部経(妙法蓮華経、仁王護国般若波羅蜜多経、金光明経)の一つで、この経の功徳により四天王並びに諸々の善神たちが国を護り人々を利益することが説かれています。古来よりこの金光明経は年の始めに読誦講説されてきました。

 

令和3年の修正會の法要では、昨年に引き続き、鎮護国家を祈る四天王合行の秘法を修し、金光明四天王護国品を読誦し天下泰平・国家安穏・新型コロナウイルス感染症の終息を祈念申し上げました。また、金光明陀羅尼と宝題を助念しました。

 

さらに令和3年の修正會では、薬師如来を本地仏とする牛頭天王の秘密供養法を修し、併せて薬師経を読誦し、疫病消滅と有縁諸人疫病不罹患を祈念いたしました。

 

修正會の法要の後、道場外に壇を設けて道場に入れなかった実類の世天や鬼神を供養し障難を消除する神供(じんく)を行い、さらに、一切の諸魔を退散せしめんがために、八方の障礙を吹き払う神螺(しんら)の秘法を修しました。

 

この法要の功徳により日本国中が平安であり、皆様の上に仏法僧三宝のお加持と護法善神のご加護がありますことをご祈念申し上げます。

 

令和2年度の柱源法要を厳修いたしました〜其の壱

柱源(ちゅうげん、はしらもと)は、修験道の究極の秘法とされ、秘伝・口伝として現代まで密かに伝えられてきました。

 

 

柱源(柱源神法)の教えでは、生起→胎内→胎外→死滅という生命の循環の中に、すべての存在を生み出し、成り立たせ、成熟させる本覚(仏の覚りが本来的に完成している真如)の働きを見出し、本来的な覚りのありようを理解・体現しようとするものです。

 

 

柱源の教えは一般にはほとんど知られていない教えであり、他の仏教儀式のように一般の人の目に触れることはほとんどありません。

令和2年11月15日(日)に、究極の秘法とされる柱源神法の法要が日光修験道山王院本堂にて厳かに営まれましたので、その一旦をご紹介いたします。

 

 

 

コロナ禍の中、山王院に集結した修験者一同は、法螺隊を先頭に隊列を組み、柱源法要が営まれる本堂に向かいました。

 

 

大導師の法頭が獅子座に就き、いよいよ修験の最極秘法である柱源法が厳修されます。

 

 

柱源の教えを象徴的に表した水輪等を用いて、閼伽・手一合・床堅など、などさまざまな柱源の行儀(教え)が行じられます。

 

 

生起(閼伽)の行儀では、二本の乳木に示される阿吽の命息から識大が生じ、二水和合のところに色法・心法、すべてのものが生じる様子を観じます。

 

 

胎内(手一合)の行儀では、法界の「元気(有識体)」が無作本有のありさまで成長する過程を現します。

本来、不生不滅根源の中に、忽然と無明煩悩の働きが生じて九界を形成し、そのなかにあっても仏心を離れない覚体(覚りのはたらき)であることを示すものです。

 

 

胎外(床堅)の行儀では、自身が即ち五輪塔であり、また鑁(バン)一字所成の金胎両部不二の仏身であり、行住坐臥に本源の解脱を離れることがないことを示しています。

 

 

続く死滅(採灯)の行儀は柱源法要の最大のクライマックスです。

命息(阿吽の呼吸二気)の途絶(死)の時に六大が分解して中有(死後の世界)に移る様子を火葬の形になぞらえ、炉壇のうえに色法・心法の象徴である壇木を積み上げていきます。

 

(続く)