「お知らせ」カテゴリーアーカイブ

平成30年 秋峰修行を行いました 其之三

其之二から続き)

秋峰修行3日目は日光山内をお練り法楽(おねりほうらく)します。
これは日光の諸堂を巡拝して山内の神仏を礼拝するものです。
3日目も快晴となりました。

郷土センターを出発後、行列は日光市内を進み神橋(しんきょう)を渡って山内へ入ります。
神橋を渡り切りできるのは、江戸期は勅使と将軍、入峰の山伏だけでした。

日光山内の寺社で御法楽します。

輪王寺門跡御本坊に入峰祈祷札を納めました

輪王寺紫雲閣にて昼食の後、山王院へ戻り出成り(でなり)です。
修験懺法を読誦して御本尊様へ無事の満行を報告した後、Aコース参加者には入峰証、Bコース参加者には火渡証がそれぞれ授与されます。

日光三所大権現、峰中本尊金剛童子、開山勝道上人、開祖役行者はじめ諸尊の御加護と御導きの下、無事の満行となりました。

平成30年 秋峰修行を行いました 其之二

其之一から続き)

十界修行の後、バスで古峰ヶ原へ移動します。

15日は夕方まで雨が降ったり止んだりしていましたが、山王院出発時にはすっかり止んでいました。古峰ヶ原に着くと雲の中に入っていたようで、ガスが掛かっていました。

古峰原茶の木平(こぶがはらちゃのきだいら)より深山宿(じんぜんのしゅく)を経て中禅寺まで夜通し歩きます。

今年の道中はずっとガスが掛かっており湿度は高かったのですが、気温は低く、空気中の水分量が低かったようで身体に掛かる負荷は高い峰中になりました。

地蔵岳、薬師岳、細尾峠を通過し、夜明け後の難所、籠岩までの急勾配は峰中先達の差配により全員で山念仏の発音(ほっとん)を順番に務めることで、例年になく早いペースで登り切りました。

二荒山神社(ふたらさんじんじゃ)へも例年より早く到着し、束の間の休息の後、御宝前で神前読経し、お練り法楽をしながら中禅寺立木観音(ちゅうぜんじたちきかんのん)へ移動します。

神前での御法楽

秋峰2日目としては4年ぶりの晴天となり、中禅寺での採燈大護摩火生三昧(さいとうおおごまかしょうざんまい)には多くの方に参加いただきました。

其之三へ続く)

平成30年 秋峰修行を行いました 其之一

9月15日から17日にかけて秋峰修行を行いました。

15日は秋峰に先立ち、立螺講習を行いました。
今年は立螺の分業体制を確立し、お練り法楽の立螺がきれいに揃うことをテーマに練習しました。また昨年定めた峰中での立螺の符丁を復習し、法螺の音を連絡手段として活用します。

秋峰初日は千巻心経と十界修行です。

千巻心経

山王院本堂にて秋峰参加の行者全員で般若心経を壱千巻読誦し、峰中安全・天下太平・諸願成就等の祈祷を行いました。

夕食の後、十界修行です。

壁代より秘密道場を拝する

十界とは
(1)地獄
(2)餓鬼
(3)畜生
(4)阿修羅(戦いの心)
(5)人間(懺悔の心)
(6)天人(神々)
(7)聲門(説法を聞いて悟る位)
(8)縁覚(因縁を観じて一人で覚る)
(9)菩薩
(10)仏
の十種です。それぞれの心を自からの裡に具わっていることを知り、仏の覚りに向かうのが十界修行です。

かつては宿を移りながら長期にわたり行いましたが、現在の日光修験の秋峰では1日目から2日目にかけて略して十界修行を行います。

山王院境内での十界修行を終えたらいよいよ山に入ります。バスで古峰ヶ原へ移動します。

其之二へ続く)

平成30年 秋峰入峰修行を催行します

いよいよ明日9月15日から秋峰入峰修行を催行します。

15日に山王院を発ち、16日に中禅寺で採燈火生三昧、17日には日光山中でお練り法楽をします。

16日(日)の採燈火生三昧(火渡り)にはどなたでも参加いただけます。13:30頃から中禅寺境内にて執行いたします。

 

 

17日(月・祝)には日光山内でお練り法楽を行います。
かつては勅使と将軍、入峰の山伏のみが許された神橋の渡り切りをした後、輪王寺境内を中心に日光山内を巡拝します。