令和元年 盂蘭盆施餓鬼会を厳修しました

8月14日(日)、日光修験道山王院において、盂蘭盆施餓鬼會法要をとり行いました。



小雨模様の中、功徳池畔にて流水灌頂を行いました。六道の卒塔婆を建立し、有縁の方々のお名前を書いた紙卒塔婆を加持して流水に流します。お地蔵様の福徳を生み出す宝生の力によって、紙卒塔婆が水に溶けて消えて行く様が、お地蔵様に摂受していただいたようでした。



本堂では光明真言の秘法が厳修されました。光明真言は五智如来の平等性の摂受により、妄想(もうぞう)・分別を打ち破り、正見を生じせしめる功徳があるとされており、真言の念誦は、正しい見解によってのみ、功徳が発生(ほっしょう)すると言われています。



この光明真言の功徳力により、有縁・無縁の方々の罪障消滅、頓証菩提を祈念申し上げました。あわせて、全ての人々が苦しみから解放され、敵味方の対立と戦いが無くなることを念じ奉りました。


かつてこの世に生を受けていらっしゃった全ての方々、すべての生き物たちに、真言で加持した浄らかな飲食を施し、供養を受け満足して、亡者(死者)の世界を脱し、素晴らしい世界に生まれ変わり、この施餓鬼法要の功徳が未来の全ての生き物たちに行きわたりますようにと祈りました。



さらに、冥銭やさまざまな供物を燃し、亡者に供養・廻向いたしました。



皆さまから申し込みをいただき、光明真言の秘法で開眼した卒塔婆は、阿弥陀さま・観音さまがいらっしゃる山王院浄苑にお祀りいたしました。



すべての法要が終わった途端に驟雨(しゅうう)がやってきて、法要の祈りが仏様に納受されたと感じた瞬間でした。

(文責:慧乗坊)