令和元年10月の立螺講習会・恒例会を行いました

10月6日(日)に立螺講習会と恒例会を行いました。



今回の立螺講習会では腹式呼吸を上手く使うために、呼吸法を中心に練習しました。立螺で音を響かせるためには腹式呼吸を使いこなすことが重要になります。


午後の恒例会では、月輪観の座禅の後、『口語聖佛典』 中の苦行者との対話について 法頭からお話がありました。



『口語聖佛典』第十二章第二節「遊行者二グローダ」ではお釈迦さまが苦行者ニグローダとの会話の中で、苦行者が陥りやすい15の欠点について説かれています。苦行に没頭すると、苦行をやり遂げたことに喜び、自惚れ、他者を侮ってしまったり、他者と自分を比べて嫉んだり驕慢になってしまいます。大乗仏教では、我による心(マナ識)、自己愛を転ずることを目的としますがこのような心の働きは執着を深め、動機の不純な修行はかえって毒になってしまいます。


自らが苦しみから解き放たれ、また他者を苦しみから解き放つことを願う最初の心の在りよう、発菩提心(ほつぼだいしん)を守り、その菩提心をまっとうすることこそが大切なことです。


次回の立螺講習会・恒例会は11月3日(日)です。


参考文献:佛教連合會編纂、里見達雄著『口語聖佛典』 梵書房 ,1952