船禅頂執行

8月4日、日光山中禅寺(立木観音)主催により船禅頂が行われました。午前10時より中禅寺上人の御導師により地蔵尊、石造採灯護摩壇に御法楽の後、上船して中禅寺湖に乗り出しました。八丁出島薬師堂跡、大日崎、日輪寺跡、上野島等を拝し千手ヶ浜にて下船。その後徒歩にて千手堂に至り礼拝し、また千手ヶ浜に戻り上船、旧中禅寺の地(二荒山神社)向かいの湖上にて男体山を拝し御法楽を行い中禅寺に帰着、千手大悲尊の御宝前にて結願法楽をいたしました。

男体山と上野島

この行は船で拝所を巡り、男体山もしくは湖水に映った山影をめぐり、その湖水の山頂に到り礼拝をするものです。

中世ではすでに行われて居り、恐らく当時は湖上交通が盛んに行われていた名残であると思われます。中禅寺より出していた古い御札に「浪切不動」の御姿がありましたがこのことを裏付けるものといえましょう。

開山勝道上人が、湖畔に神仏を祀り人々のために御修行なされたことを偲び各拝所にて皆様の安らかならんことを御祈り申し上げました。

白岩観音

 

赤岩権現

 

千手堂を仰ぐ

中禅寺五大堂からの男体山