春峰〜花供峰の報告

旧暦5月の節入り(6月6日〜7日)に日光修験道では、春峰(花供峰(はなくのみね))修行を行いました。

花供峰とは文字通り、峰中神仏に報恩感謝し祖師先達の遺徳に思いを馳せ、花を供え護摩の秘法を修する峰入りの行です。

 

日光修験道山王院の行者一同は、今市の追分地蔵尊(おいわけじぞうそん)で峰中修行の成満と近隣の方々の息災を祈念する法要を行うのが恒例です。

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日光では開山勝道上人(しょうどうしょうにん)の跡をたどり、紫雲の立つを見て建てられたという四本龍寺(しほんりゅうじ)を拝し、星の宿で顕密護摩(けんみつごま)の秘法が厳修されました。

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翌日は「古峯神社(ふるみねじんじゃ・旧前鬼)」の先から山に入ります。道中に行所があり、行者一行はこれらを順に拝しながら山を登ります。修験ではこのような行を、煩悩を浄化し心身を清浄にする「抖藪行(とそうぎょう)」と呼んでいます。

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「深山の宿(じんぜんのしゅく)」で採灯護摩を修した後に、勝道上人が禅定三昧を修したとされる三昧岩(さんまいいわ)まで抖藪しました。

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山王院に戻り、修験道開祖・役行者(えんのぎょうじゃ)御遠忌で峰中修行の無魔成満を報告し、初めての参加者には修験道の奥義である峰中秘文が伝授されました。